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2024年07月22日 [修理]

ツヤツヤした塗装を修理しなかった話と石が死ぬと言われた話2/2

前回のあらすじ
ピアノ塗装の家具は水分のせいで塗膜が白くなったのでした。

で、別の話になるのですが以前大理石のテーブル作ったときに保護用コーティング剤を表面に塗らず出荷されたことがありました。

ちょっとそこでもめて、結局大理石の加工所では塗らず塗装所に持って行ったですがそこで石屋さんから出てきた言葉が「塗装をすると呼吸ができなくなり大理石が死ぬのでコーティング剤は塗りません」でした。怒ってはいないです。ただ「大理石って死ぬとどうなりますか?」と防人の詩っぽい質問をしたところ「さあ?知りません」という当然の回答だったので興味があって調べたところ、とあるブログで死んだ大理石が見つかりました。
内容は浴室の大理石にコーティング剤を塗ったものが数年して白く濁って死んだということでした。なるほど。

こういっては何ですが大理石の主成分の炭酸カルシウムは水に溶けます。雨垂れ石を穿つともいいますし。酸性だとより溶けます。というわけで石にコーティング剤は基本必要だと思っています。そのブログの場合何度もこまめに塗ったようで塗料の間に水分入ったのではないかなと。それか、最初塗るときに浴室なので水分が完全に抜けていなかったとか。確かにその場合だったら磨くのも難しいですね。単純にかなり硬い塗装になってるのではと思います。

ちなみに木製の無垢のテーブルが呼吸するということはありません。多分死んでるので。なんだったら花が咲いている状態の樹木でも9割ぐらい死んでますからね。単純に無垢板はテーブルになった時点の乾燥度合いが5%前後なので湿気が入りやすいというだけです。この呼吸するという伝説は信じてる家具屋さんはたまにみます。水分の移動が呼吸ならティッシュも生きてることになるような。あと皮膚呼吸や爪呼吸とか、呼吸している話はよくでますね。

ピアノ塗装の話戻ってピアノでこの白濁する問題っておこりにくいような気がします。多分家具よりも湿度と気温の面で気にされているか、材料と塗料にそもそもの差があるかでこの問題が起こるのではないかと思っています。ちなみにドライヤーやヒートガン、アイロンをあてると水分が蒸発して戻ると言われたことがあり一度少し戻ったことはあります。

どちらにしても木は水に弱いので水分の移動は少ない方がいいでしょうね。というわけでどっちが間違っているわけではないのですが水を防ぐがっちりした塗装も長年きれいに保つのは難しいなというお話でした。

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